【折り重なる複雑さの赤ワイン】ザブ シラー(Zabu Syrah)の紹介&レビュー
フルーティーさと重厚さのバランスが絶妙で、複雑な味わい。
余韻が長く続き、飲み疲れしない赤ワインのご紹介です。
ザブ シラー(Zabu Syrah)
2,000円前後で買えるとは思えない、高コスパの逸品です!
この記事の執筆担当:エン
ザブ シラー(Zabu Syrah)の基本情報
ザブ シラーの基本情報を、公式ページやネット上での評価を参考にして一覧にします。
僕の感想は()で書いてあります。
産地 | イタリア・シチリア |
ブドウ品種 | シラー100% |
ボディ | ミディアム(フル寄り) |
熟成 | ステンレスタンク |
色合い | 深いルビーレッド |
香り | スミレ、チェリー、バルサミコ酢 |
味わい | タンニンとフレッシュ感のバランスが良く、余韻が長い。 (フルーティ感と重厚感が多層的で複雑) |
フードペアリング | グリルした赤身肉、ジビエ、トマトソースのパスタ、味付けしたチーズ。 (アボカドとシーチキンのカナッペ) |
価格 (2024年1月) | Amazonで2,000円くらい。 (ワインショップで税込1,650円) |
備考 | (酸化するとバランスが崩れて味が落ちる。開栓後ははやく飲むのがおすすめ) |
ザブ シラー(Zabu Syrah)の個人的レビュー
アボカドを積極的に食べるためのレシピ「アボカドとシーチキンのカナッペ」にペアリングしたい赤ワインです。
(カナッペは、クラッカーの上にチーズや野菜を乗せた料理の総称)
シラーというブドウ品種のワインを探しに、近所のワインショップに出かけたのがきっかけで出会うことに。
当初はフランス産のシラーを探していました。
フランス産のシラーは、ガツンとくるスパイス感が特徴なので、今回のカナッペに使った黒コショウと共に、アボカドとシーチキンの優しい風味にアクセントを加えてくれるのではと考えた次第です。
が、ワインショップで新たに入荷されていた『サブ シラー』を見つけて、こちらに飛びつきました。
というのも、僕が大好きな赤ワイン『イル パッソ ネレッロ マスカレーゼ』と同じワイナリーの品だったんですよ。
(”ヴィニエティ ザブ”というワイナリーで作られてます)
イタリアのシラーは、他の国と比べて繊細で優しい傾向にあるので、方向性を同じくするアボカドやシーチキンのレシピと合わせると平坦になってしまう可能性もありましたが……。
結果的にはかなり当たりでした。
ザブ シラーと、アボカドとシーチキンのカナッペ。
どちらかを引き立てるのではなく、互いを支え合うようなペアリングになりました。
ワインの熟成は木の樽で行われるのが伝統的ですが、近年はステンレスのタンクを使う場合も増えています。
木の樽(大半はオークという木が使われる)で熟成すると、木の風味がワインに移りますが、ステンレスタンクだとそれがないので、ブドウの特徴がそのまま表現されやすいです。
ザブ シラーもステンレスタンクで熟成されてまして、それもあってフルーティ感が強い。
それでも、シラー本来のスパイス感もちゃんとあってバランスが絶妙なんです。
そういうバランス感と、アボカドとシーチキンのカナッペの風味がマッチして美味でした。
もちろんザブ シラーは単体で飲んでも素晴らしいです。
ネット上のレビューでは、「複雑で長い余韻。飲み疲れしない」という声がありました。
僕も同じ感想ですが、自分なりに表現すると「折り重なる果実感と重厚感。その先にやってくる心地良い余韻」って感じですかね……。
一気に複雑さを感じるというより、まずフルーティーさがやってきて、その後で重厚な感じを受けて、またフルーティーさが蘇って……みたいに味が移ろうようでした。
リッチな印象だけど、飲み疲れしないのも強く推したいですね。
唯一欠点を挙げるなら……。
開けてから2日後のものを飲んだところ、酸味が強くなっってバランスが崩れ、正直ざんねんな味になってしまっていました。(あくまで個人の感想ですが)
それだけ絶妙なバランスで構築されたワインなのだと思います。
とはいえ価格はお手頃で気軽に飲めると思うので、開栓後はぜひ早めに楽しんであげてください!